フリマの売上金が"銀行を意識せず"現金に──メルペイ×みんなの銀行が示したBaaSの現実解
メルペイはみんなの銀行に法人口座を保有している。ユーザーがメルカリの売上金を出金する際、メルペイの法人口座からユーザー個人のみんなの銀行口座へと資金が移動する。同じ銀行内での取引、いわゆる「同行間取引」となるため、振込手数料が発生しない。永吉頭取は「手数料がかからないから、ユーザーからもらう必要もない」と説明した。
開発期間は約半年。両社の経営陣が「こういう世界観を実現できたらいいよね」と話し始めてから約1年で、サービス開始にこぎ着けた。
メルカリが目指す「ウォレット」への進化
メルペイは、今回のサービスを「シームレスな金融体験を提供するウォレットへの進化」の第一歩と位置づける。
メルカリグループで本提携の事業責任者を務める黒原貴文氏は「両者のミッションが価値というものを軸に一致している。お客様にとって今まで以上に便利で、お得にメルカリを楽しんでいただける体験を用意できた」と説明した。
メルカリにとっての課題は、売上金の現金化にかかるユーザーの負担だった。物を売って得た売上金をメルカリ内で循環させるだけでなく、現金として引き出したいというニーズは根強い。しかし、200円の手数料と1営業日の待ち時間は、ユーザーにとって小さくないストレスだった。
永吉頭取は「メルカリさんでモノを売って現金化したいユーザーからすると、まさに待っていましたというサービスになっているのではないか」と分析する。



















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