『いくら何でももらいすぎ』ウォール街ですら反対する「イーロン・マスクの報酬1兆ドル」が「正しく見える」その理由

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高額報酬
マスク氏の高額報酬が話題となっている(写真:enjoysphoto/PIXTA)
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「いくら何でももらいすぎだ」「金の亡者すぎる」――。先日、米テスラのイーロン・マスクCEOの高額報酬が報じられて以降、ネット界隈ではその天文学的な数字が大いに話題となっている。
本当にマスク氏はもらいすぎなのだろうか? 著書『東京カブストーリー』(当社刊)を上梓したばかりの米村吉隆氏は、大和証券に25年間勤務し、投資銀行部門・法人部長を経て独立に至るまで上場企業サイドの意思決定に深く関わってきた。そんな米村氏の目には、かならずしもそうとは言えないようだ。

150,000,000,000,000円はいくら?

150,000,000,000,000円。これ、いくらかわかりますか?

東京カブストーリー
『東京カブストーリー』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

瞬時に答えられる人なんて金融機関関係者を除くといないのではないでしょうか。

正解は、150兆円です。

では、この150兆円は何の金額でしょうか。

答えは、2025年11月7日に米テスラ社の株主総会にて可決した、CEOであるイーロン・マスク氏に対する報酬金額案1兆ドル(=約150兆円)です。

150兆円って……人間一人がもらう金額とは思えませんよね。

「いくら何でももらいすぎ、多くの国の国家予算を上回る」

「まだそんなに欲しいのか、金の亡者すぎる」

「会社はマスク氏のものじゃない」

そんな否定的な声がネット上を中心に拡がっています。

アメリカンドリームのご当地・アメリカでもさすがに似たような状況で、ウォール街の機関投資家やそこにアドバイスをする議決権行使助言会社もこぞって反対したとのことです。

「アナタたちが言う?」という気もしますが(笑)、世界を代表するGreedy Guys(欲張りな奴ら)をもってしても想像したことのない金額が150兆円ということなのでしょう。

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