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ライフ #50歳からの美食入門

「パスタはフォークで巻く」のは正解か?ハレの日に失敗しない"食事マナー"と一流店を味方につける"会話術"【グルメガイド編集長が解説】

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  • 大木 淳夫 「東京最高のレストラン」編集長
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さんざん食べ歩いてきた今でさえ、私も細かいマナーで悩むことはあります。

例えば、格式高い日本料理店に行ったりすると、緊張してお椀の蓋を取った後、果たして模様が隠れないようにそのまま置くのか、それとも裏返すんだっけ、とパニックになったり。ちなみに正解は裏返す、です。

高級な中国料理店だと、フィンガーボウルにだってウーロン茶が入っていたりします。酔っていると一瞬、飲みそうになります。あの有名な、知らないで飲んじゃったという逸話を笑っていられません。

ナイフ、フォーク、スプーンといったカトラリーも自在に操るのは難しいですよね。とても器用に扱う人を見ると惚れ惚れします。さりげなく美しく食べられるようになりたいものです。

私はどうにもパスタのソースが服についたり、料理でリネンを汚してしまったりすることがけっこうあったんですね。それで悩んで、いろいろな人の食べ方を見て学ぼうと、会食の席で観察を繰り返しました。

そうするとだんだんわかってきます。なるほど、パスタはフォークを垂直に立てて、なおかつ皿の奥から巻けばいいのか、とか、椅子の位置がテーブルから遠いうえに、顔の位置を動かさないから、皿との距離がありすぎてこぼすんだ、とか。

おかげさまでだいぶ改善されてきた気がします。

マナーよりコミュニケーション

私のような目的でなくても、他人と食事をする時って、実はけっこう食べ方を見られていると思ったほうがいいです。

お箸の持ち方が変だったり、口の中でくちゃくちゃと音を立てて咀嚼していると、そのネガティブなイメージが他人の印象に残ってしまって、損をします。

一方、居酒屋でも、さりげなく箸袋を折って箸置きにする人を見ると、この人はマナーの基本がわかっているなと好感を持たれたり。背筋を伸ばして座るだけでも、印象はがらりと変わります。

とはいえ本来、マナーというのは他人を不快にさせない、その場の空気を壊さないことが大事なので、1つひとつの所作に厳格にこだわらなくていいと思います。

料理は客に運ばれた瞬間に、料理人のものではなくなる。だから客は食べたいように食べればいい、そう語るシェフもいます。大人としての最低限のふるまいを身につけていれば問題はないのではないでしょうか。

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【サービスの天才が語った言葉】

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