認知症リスク4割減、医療費・介護費用を削減…メリットが注目される高齢者のペット飼育に潜む"負の側面"――獣医師が語る残酷な現実とは

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翌日、急きょ予定をキャンセルして、関西に向かいました。鍵を受け取りに大学病院へ向かうと、話すのもままならない状態の飼い主さんと会うことができました。

「どうか……よろしく……おねがい……します」

糞尿まみれのなかに

十分に言葉を交わすことはできませんでしたが、その思いを受け取り、いざご自宅へ向かいました。

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床は糞尿まみれで、足の踏み場もない状況でした。放置期間は1週間ですが、おそらくその前から十分な世話ができなかったものと思われます。私はアミちゃんをクレートに入れて保護し、そのまま岐阜に戻りました。

その後、アミちゃんは岐阜で新しい飼い主を探すこととなり、執筆時点も募集を継続しているところです。

ペットに関わる対応は、看護師さんにとっては本来業務の範囲外です。

飼い主さんが看護師さんに苦境を伝え、親切な担当看護師さんが当団体に連絡をしてくれたこのケースは、幸運が重なったことで、アミちゃんの命が救えました。

しかし、そうでないケースも多く発生しているのが実情です。そして、今後、アミちゃんのように入院時に取り残されたり、行き場のないペットの問題は、増え続けていくことが容易に想像できます。

奥田 順之 獣医師

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おくだ よりゆき / Okuda Yoriyuki

獣医行動診療科認定医/ぎふ動物行動クリニック院長/特定非営利活動法人人と動物の共生センター理事長。犬猫の殺処分問題の解決を目指し、2012年NPO法人を設立。犬と人の関係性改善に向け、ドッグ&オーナーズスクールONElife設立。2014年ぎふ動物行動クリニック開業。スクール全体で年間約3800組(のべ数)の犬と飼い主の指導を実施。行動診療では、年間約100例の新規相談があり、トレーナーと連携した問題行動の治療を行っている

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