箱根駅伝、エース区間の「2区」を託される条件とは?《「 留学生強し」に変化の兆し》エース対決にドラマあり

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

12月29日は、例年、箱根駅伝の区間エントリーの発表日になっている。1区から10区までのチームの布陣が公表され、順当に配置された選手、補欠にまわって当日変更で走る予定の選手など、チームの戦略が見えてくる。

ここ毎年、解説者としてテレビ中継の1号車に乗っている渡辺康幸は、こう話す。

「2区を走るエースとして誰が出るのかは、とくに注目しています。日本人のエース対決だったり、留学生対日本人だったりと、そこがやっぱりいちばん盛り上がるんですよ。

相澤君と伊藤君の競り合い、第99回大会の吉居君、田澤君、近藤(幸太郎・青山学院大学)君の競り合いも非常におもしろかった。2区は、単独で走るよりも競ったほうが記録が出やすいんです。

ただ、ヴィンセントのように単独で異次元の走りをする選手も出てくるので、それはそれで非常におもしろい。毎回、区間エントリーを見るのはワクワクしますね」

留学生選手の脅威、今と昔の変化

ファンにとっては楽しい1日だが、チームや選手にとっては緊張感が高まる瞬間でもある。

2区には各校のエースが集うので、否が応でもそこに目がいく。だいたいの目星がついているとはいえ、それでもイメージした名前が実際にあると、いろいろな感情が湧いてくる。

「俺が1番になってやる」「やっぱりあいつがくるのか」「このメンバーは、きついな」

自分が学生の頃は、駅伝での留学生選手の活躍が目覚ましく、同じ区間になると脅威を感じたと話すのは、早稲田大学競走部駅伝監督の花田勝彦だ。

「今も留学生が2区を走ることが多いですが、僕らの時代は、マヤカ君がいたので、2区でその名前を見るとすごくプレッシャーを感じました。ストイックで競技力がありますし、とにかく強い。

『彼が相手ならば勝てなくてもしかたない』という言い訳みたいのがありましたし、『勝つつもりです』と言っても負けるのではないかと思ったことが正直ありました。そのくらい脅威でしたね」

次ページ留学生との圧倒的な差がなくなってきている
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事