「カエルと触れ合うのは、朝エサを与えるときだけと決めています。動画を撮影するのもその時だけです。動画内だと、カエルが私に懐いているように見えますが、彼らは私がエサを持っているから食べに来ているだけ。私のことを飼い主として認識しているわけでもないんです」
カエルは基本的に人に懐く生き物ではないし、べたべた触られて喜ぶわけでもない。ぴよさんもそれをよく知っているからこそ、触れ合いは最小限に抑えている。昼間水槽を掃除するときも、基本はカエルに対するアクションは一切起こさないという。
「人間が『かわいい、かわいい』って触れ合いを求めるのは、カエルにとって迷惑なんですよ。『エサを持ってくる生き物』として私に慣れてくれているから、その信頼を壊さないように、適切な関係を保ちたいと思っています」
一定の距離を保っていても…別れの悲しみは同じ
カエルの生態を尊重し、一定の距離を保つ。飼い主というより「観察者」のようだ。しかし、その存在に心を揺すぶられることもある。カエルの一生は意外に長い。ニホンアマガエルで5年以上生き、種によっては15年生きるカエルもいる。
一匹ずつ名前を付けて飼育しているぴよさんにとって、一つの命を失うことは、「小さな変化」では済まない。種に関わらず、長く暮らした相手を失う悲しみは同じなのだ。
後編へ続く→「笑っているように見えた」60匹のカエルと向き合う主婦が守る"心の距離"と、別れで学んだ"飼育者の責任"
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら