【偉人の下積み時代】「刑務所のようだった」ムーミン生みの親・トーベ・ヤンソンの"嫌すぎた"学校生活
あるときに、トーベはサインの代わりにいつも何気なく描いていた生き物を、主人公にして、物語を描こうと思いつく。ちょうど第二次世界大戦が始まった頃で、気持ちがふさぎがちだったときだったので、気晴らしがしたいと考えたのである。
「名前は、そうね……ムーミントロールなんてどうだろう」
この「ムーミン」が世界で愛されるキャラクターにまで成長するのだから、人生はわからないものだ。
売り上げは振るわなかったが…
しかし、記念すべきムーミンシリーズの第1作目『小さなトロールと大きな洪水』や、第2作目『ムーミン谷の彗星』は、ともに戦争を連想させる大災害をとりあげており、内容的に大人向けなのか子ども向けなのかはっきりせず、出版社を戸惑わせることになった。
売り上げもよくなかったため、続編の刊行が危ぶまれるなか、異なる出版社から出したのが、3作目となる『たのしいムーミン一家』。この作品が評判を呼び、大人気シリーズとして刊行されるようになった。
そんな紆余曲折はあれど、絵をひたすら描く道に進んでからのトーベはまさに「水を得た魚」のようである。
そんなトーベにとっては憂鬱な学校時代こそが「自分の好き」に気づかせてくれた、大切な下積み時代となった。
イヤだな、と思うことは何だろう。それを「おもしろい」に変えるにはどうしたらよいだろう。
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