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【偉人の下積み時代】「刑務所のようだった」ムーミン生みの親・トーベ・ヤンソンの"嫌すぎた"学校生活

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  • 真山 知幸 伝記作家、偉人研究家、芸術修士(MFA)
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あるときに、トーベはサインの代わりにいつも何気なく描いていた生き物を、主人公にして、物語を描こうと思いつく。ちょうど第二次世界大戦が始まった頃で、気持ちがふさぎがちだったときだったので、気晴らしがしたいと考えたのである。

「名前は、そうね……ムーミントロールなんてどうだろう」

この「ムーミン」が世界で愛されるキャラクターにまで成長するのだから、人生はわからないものだ。

売り上げは振るわなかったが…

しかし、記念すべきムーミンシリーズの第1作目『小さなトロールと大きな洪水』や、第2作目『ムーミン谷の彗星』は、ともに戦争を連想させる大災害をとりあげており、内容的に大人向けなのか子ども向けなのかはっきりせず、出版社を戸惑わせることになった。

売り上げもよくなかったため、続編の刊行が危ぶまれるなか、異なる出版社から出したのが、3作目となる『たのしいムーミン一家』。この作品が評判を呼び、大人気シリーズとして刊行されるようになった。

そんな紆余曲折はあれど、絵をひたすら描く道に進んでからのトーベはまさに「水を得た魚」のようである。

そんなトーベにとっては憂鬱な学校時代こそが「自分の好き」に気づかせてくれた、大切な下積み時代となった。

【下積みから考える】
イヤだな、と思うことは何だろう。それを「おもしろい」に変えるにはどうしたらよいだろう。
(イラスト:伊達努)
下積み図鑑 すごい人は無名のとき何をしていたのか?』(真山知幸著/笠間書院)では、トーベ・ヤンソンのように下積み時代に「好きや得意を伸ばした」人物のほかに、「いろいろ興味を持つ」「海外で道をひらく」「働きながら目指す」「支えられながら進む」「人から求められる」など、人生の初期におけるキャリア形成のタイプ別に、数多くの人物を取り上げています。
各人物から参考になりそうなポイントを「下積みから考える」にまとめました。今、まさに何かにチャレンジしている人はもちろん、何か夢や目標を持つべく模索している人にも、ぜひ活用していただければと思います。

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