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政治・経済・投資 #ウクライナ侵攻、危機の本質

反米志向秘めるプーチンは決して戦争を止めない/トランプ和平仲介が不発に終わった理由、欧州・ロシアの軍事的緊張は一段と激化へ

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  • 吉田 成之 新聞通信調査会理事、共同通信ロシア・東欧ファイル編集長
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不動産王のトランプ氏は今回の仲介には、手慣れたディールの手法で臨んでいる。戦争終結という外交的成果が最優先事項であり、今回の強引な仲介がウクライナはもちろん、欧州安保に与える悪影響には関心を払わない。

今回、トランプ政権は和平実現への環境づくりとして、北極圏などでの米ロ両国による資源共同開発を計画していると言われている。第2次世界大戦後、最大の国家間の戦争となったウクライナ侵攻の終結を、経済権益と抱き合わせて実現しようというビジネスライクな、乾いた取引の論理だ。ウクライナにとって国家の3要件である「主権」「領土」「国民」の重要性を軽視していると言えよう。

プーチンはトランプの取り扱いに慣れている

これに対し、プーチンの思惑は対照的だ。現在、ロシアはアメリカの仲介努力に歩調を合わせているかに見える。しかし、実は、これはトランプ政権とは当面事を構えないほうが得策という、プーチン流のトランプ相手の「トリセツ」の一環にすぎない。

ロシア軍は現在、戦場でウクライナ軍より優勢であると判断しているプーチンは、当面、和平に応じる気はまったくない。このまま戦争を続ければ、軍事的勝利が可能と踏んでいるのだ。

トランプの仲介に応じるポーズを取り続けて、交渉を長引かせる一方で、ウクライナへの攻撃を続ける戦略だ。つまり、トランプ政権はこうしたクレムリンの本音を見抜けず、和平提案をしては拒否されるという誤りを繰り返していると言える。

もともと、プーチンが22年2月末に始めた侵攻の背景には、ウクライナを事実上属国化することで、冷戦終結とソ連消滅によって失われたロシアの勢力圏を取り戻そうという執念がある。今回ウクライナを勢力圏として戻せなければ、次はベラルーシやカフカス諸国といった旧ソ連諸国が西側志向を強め、ロシアの下から離脱するという危機感もあるのは間違いない。

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【プーチンの根っこが反米であることを忘れるな】

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