近年、ごはんよりも野菜を先に食べる「ベジファースト」が一般の方々にもだいぶ浸透してきました。そのほうが血糖値が上がりにくくて体にいいというわけですね。
しかし、このベジファースト、早食いをしてしまってはほとんど意味がないのです。食事を10分くらいでササッと済ませてしまうと、野菜を先に食べてもすぐに胃の中で他の食べ物と混ざってしまいます。それだと血糖値への効果がほとんど期待できなくなってしまうのです。
だから、食後の血糖値上昇をゆるやかにしたいなら、まずは「ゆっくり食べる」ことを心がけてください。食事時間はトータル30~40分が目安。
一口一口よく噛んでゆっくり食べていると、血糖値上昇が抑えられるのはもちろん、満腹感を得られやすくなって食べすぎを防ぐことにもつながります。ぜひみなさんも「スロー・ファースト」を最優先にして、「野菜→肉や魚→ごはん」の順で食べるようにしてみてはいかがでしょう。
ごはんやパンの摂取量を控えめにしたら、その代わりにたっぷり増やしてほしいのが野菜や海藻、きのこなどの食物繊維です。ご存じの方も多いと思いますが、こうした食物繊維には食後の血糖値上昇をゆるやかにする働きがあるのです。
食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」とがあり、とりわけ後者の水溶性食物繊維は胃腸内に長くとどまり、余分な糖質を吸着して血糖値上昇を抑える作用をハイレベルで発揮するとされています。
水溶性食物繊維は、納豆、オクラ、ヤマイモ、なめこ、きくらげ、もずく、めかぶ、ワカメなどに豊富です。すなわち、こういったネバネバ系の野菜や海藻、きのこたちが食後血糖値の上昇をゆるやかにするのに大いに力を発揮してくれるということ。ぜひ積極摂取して糖質コントロールに役立てていくようにしてください。
糖質を工夫して摂る習慣が腎臓寿命を延ばす
なお、これらの食べ方の工夫は腎機能低下が気になる人はもちろん、まださほど低下していない人や何も問題がない人にとっても、健康の維持や改善のために大いに役立つはずです。ですから、みなさんぜひ早めの段階からこれらを実践して習慣化していくようにしてください。
きっとその習慣はみなさんの腎臓寿命を延ばすことにつながるはず。そしてそれは、みなさんが人生を健康に生きられる時間を延ばすことにもつながっていくはずです。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら