急激な血圧の降下は「失神」を招くことも…【高血圧を気にしている人】が抱きがちな"4つの誤解"
「寒い屋外から暖房のついていない寒い屋内に入ったのだから、寒暖差の心配はないのでは」
そう考える人もいるかもしれませんが、じつは防寒着によって体が温まっていて、暖房のついていない屋内でそれを脱ぐことで体がとたんに冷えてしまい、血圧が急激に上がることがあるのです。実際に、40代で脳出血を起こしてしまった患者さんがいました。
これは盲点なので、警戒を怠らないようにしましょう。冬場、誰もいない家に帰ってきたときは、まず暖房をつけ、じゅうぶんに部屋が暖まってから防寒着を脱ぐ。これが鉄則です。
よかれと思って飲んでいた漢方薬が高血圧の原因だった
みなさんは漢方薬に対して、どんなイメージをお持ちでしょうか。次に挙げる3つのポイントのうち、正しいものを選んでください。
①成分が自然由来だから安心
②効き目が穏やかで体への負担が少ない
③副作用がない
「全部正しいんじゃないの? 漢方薬ってそういうものでしょ」。とんでもありません。それは完全な誤解です。①から③はすべて、間違っています。
体質や症状に合っていなければ、病気が治るどころか悪化することもありますし、即効性のあるものや効き目が強力なものもあります。そして当然、副作用もあります。
病院で処方された薬とは別に、ご自身の判断で市販の漢方薬を購入して同時に服用し、いつまでも症状がよくならない原因はじつは漢方薬にあった、というケースも珍しくありません。漢方薬はそれだけ、取り扱いに注意が必要なのです。
漢方薬といっても多種多様であり、さまざまな成分によってひとつの薬が構成されていますが、みなさんにとくに気をつけていただきたいのは「甘草(かんぞう)」という生薬を含む漢方薬です。
甘草には「グリチルリチン」という成分が含まれており、これを過剰に摂取すると、血圧が上昇したり血液中のカリウム値が低下したりする「偽性アルドステロン症」を引き起こすことがあります。甘草の許容量の上限の目安は1日2.5g未満で、この基準を超えると、リスクは一気に高まります。



















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