急激な血圧の降下は「失神」を招くことも…【高血圧を気にしている人】が抱きがちな"4つの誤解"

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これと同じように、高温の屋外から冷房のきいた屋内に入ったタイミングでも、体が冷やされて血圧が上がります。屋外と屋内を頻繁に出たり入ったりを繰り返すのも危険です。血管に大きな負担がかかることを覚えておいてください。

当然、屋外から屋内に入った瞬間に冷たい飲み物を飲むことは、ダブルパンチになるので推奨できません。体が屋内の温度に慣れるまで待って、落ち着いてから飲み物をゆっくりと口にしたり、冷たい飲み物を避けたりするなど、工夫をこらすようにしましょう。

高血圧に対し、冬場よりも警戒心が薄れる夏場にしっかりケアすることが、長期的にみた高血圧の予防や改善につながっていくのです。

「トイレを我慢」した末路には驚きの血圧数値が

今からお話しするのは、私の過去の実際の体験談です。私はある知人の結婚式に参列し、披露宴でお酒を飲みました。帰りに地下鉄に乗ったところ、急に尿意をもよおしてきました。

しかし、地下鉄のホームには、汚水の処理が大変という理由からか、なかなかトイレが設置されていません。だから私は、ホームではなく改札口付近に確実にトイレがあることを把握している駅まで電車に乗り、そこで用を足すまで我慢することにしました。

アルコールには利尿作用があるので、尿意はどんどん激しさを増していきます。今でも忘れることがないくらい、このときは本当に辛かったです。

そして、ようやくトイレに到着。私は携帯型自動血圧計を24時間装着していることを用を足す前に思い出し、尿意と血圧の関係性を確認すべく、血圧計の数値をチェックしてみました。

するとなんと、収縮期血圧は平常時よりもはるかに高い175mmHgを示しているではありませんか。トイレを我慢し、おしっこをこれだけ膀胱にため込むと、血圧はここまで上がるものなのかと驚いたものです。排尿後に収縮期血圧を改めて測ってみたところ、125mmHgと、一気に50mmHgも下降していました。

血圧を上げないためには、トイレを我慢しないこと――高血圧に悩むみなさんは、これを肝に銘じなければいけません。

ここでひとつ、補足しておきたいことがあります。このときの私はとくに体に異変を感じませんでしたが、排尿によって極端に血圧が下がると具合が悪くなり、場合によっては倒れてしまうこともあるので気をつけましょう。

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