ニデックの株価が7営業日続落、ムーディーズがBaa1からBaa3に2段階格下げした影響で
不適切会計疑惑に揺れるニデックの株価が7営業日続落。格付け会社ムーディーズ・ジャパンが20日、同社の発行体格付けを2段階引き下げたことを受け、企業信用力の低下を懸念した売りが優勢となった。
ニデック株は21日の取引で一時前日比4.6%安の1885円まで下落。日中下落率は東証株価指数(TOPIX)やTOPIX電機指数よりも大きい。
ムーディーズによると、ニデックの発行体格付けをBaa1からBaa3に引き下げ、引き続き格下げの方向で見直し対象としている。
格下げの背景として、2025年度第1四半期に計上された多額の営業損失や上期の業績低迷、半期報告書に対し監査法人からレビュー意見を得られなかった点に言及。同社財務諸表の信頼性に対する不透明感が強まったと説明した。
ニデックの社債スプレッド(国債との利回り格差)は、9月に同社が経営陣の関与が疑われる不適切会計を巡る調査に入ったと発表して以降、拡大傾向にある。ブルームバーグのデータによると、27年11月償還のニデック債のスプレッドは20日時点で約219ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と前日の約215bpからやや拡大した。
みずほ証券の聲高健吾クレジットアナリストらは21日のリポートで、10月下旬にムーディーズが格付けをA3からBaa1に引き下げていたことを踏まえると、今回の2ノッチの格下げは「サプライズ感が強い」と指摘。ただし、依然として投資適格等級にとどまっており、今回の格下げがスプレッドの大幅な拡大につながる可能性は低いとの見方を示した。
著者:日向貴彦
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