高齢者の"孤独死"なくしたい! カギは「シェアハウス」「二拠点居住」、不動産会社イチイが孤独・孤立に挑む
地域住民の希望者(住民たぬきち、バディ)が支援者となって地域の困りごと解決に貢献する「バディ制度」の導入や、地域住民の助け合いのインセンティブとなる地域通貨「happa(はっぱ)」の導入など、たぬきち商事が提供するさまざまな仕組みがプロジェクトを円滑にしています。なお、happaの原資は屋根のない長屋プロジェクトの会費ですが、たぬきち商事のイベントや助け合いの謝礼として使ったり、地域のお店での商品購入に使用することで、地域の交流と活性化を促す利点があります。
イチイは、自社が管理する物件に住む高齢入居者を対象に、この仕組みを進め、安心して暮らせる環境づくりに努めています。たぬきち商事は、横浜市金沢区並木のショッピングモールビアレヨコハマと横浜市神奈川区の一軒家を拠点として運営しており、八王子の中野山王でもまもなく運営開始。横浜市(神奈川県)を中心に、行政・医療介護・福祉・商店会や店舗・自治会・支援団体などといった地域資源と連携しながら、賃貸や施設を含む住まい全般での多世代に向けたサポートを展開しています。
イチイとたぬきち商事は、それぞれの強みを活かしながら活動の幅を広げているところ。この取り組みは、まさに国を挙げて今後展開される予定の居住サポート住宅制度で求められる機能とも言えるでしょう。
福島県いわき市をはじめ、高齢者の二地域居住を推進
さらにイチイは、高齢者の二地域居住を推進する活動にも力を入れてきました。二地域居住は、高齢者の健康促進と移住先地域での地域経済活性化を両立するモデルとして荻野さんたちが期待を寄せているものです。
イチイと福島県の関連不動産会社、エステートギャリオンは、高齢者などが集う場所として提供・運営している古民家「我笑囲亭(わっしょいてい)」を、住民間の交流促進や地域文化発信だけではなく、二地域居住を検討する人たちにとっても「移住先としての魅力発信の拠点」として機能させてきました。


















