【家賃ゼロ管理人のリアル】定年後も働きたい移住夫婦に「最適すぎた」東京の住み込み仕事事情

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寮の管理人というのはなじみがあるようで、意外に実態は知られていない。国際投信寮で樫山さんは、夫婦で住み込み管理人として業務に従事した。

勤務期間は2014年6月~22年7月の約8年間。業務内容は消防・受水槽・排水槽・点検立会といった業務に加え、床定期清掃の立ち会い、入居者の入退居対応など、さまざまな管理業務がある。妻は掃除担当がメインで、管理補助として樫山さんの業務を支えた。

樫山さんの在任中は長期外壁塗り替え工事を経験したほか、内部掲示物・業務マニュアルは全て樫山さんが作成した。さらに社内向けの業務提案が評価されて「月間賞」を数度受賞。年間特別賞を受けるなど、まさに樫山さんの「経理・管理」経験が存分に生かされた。食事の提供はなかったが、住み込みのため家賃は発生せず、総合的な待遇はかなりよかったという。

「私たちのような高齢の夫婦にとって管理人はとてもいい仕事です。なんといっても住み込みなので家賃や光熱費がかかりませんし、部屋はあまり広くありませんが、子どもがすでに独立した私たちのような夫婦には十分な広さです。娘も東京の家賃は高いと言っていたので、寮の管理人というのは渡りに船でした。場所も電車が便利な場所なので、宮城から持ってきた車は3年で売却しました。いいタイミングで仕事が見つかったことはよかったです」

国際投信寮は69歳で定年、マンションなどの管理人に

国際投信寮の管理人は69歳が定年という規定があったため、70歳の誕生日を目前にした22年7月末に退職。浅草で賃貸マンション(43部屋)の管理人を22年8月~23年3月まで勤めた。

マンションでの業務は平日の朝から昼前まで、主に共有部の掃除を担当。さらに23年3月~23年5月には京成小岩駅に近い分譲マンションで通勤型の管理人となった。ここでの業務も主に共有部の掃除だったが、泰男さんの多彩な職務経験からすると、満足とは言えない仕事だった。

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