中国の「貧困県」はどこにある? 支援を期待する県の当局者

中国政府は1986年に国内でとりわけ貧しい273の「貧困県」を指定した。94年に「八七貧困撲滅プラン」を制定する際には、貧困県は592に増えた。「八七プラン」とは、8000万人の貧困者を7年かけて飢えの状態から脱出させる政策である。

だが2001年に入ると政府は貧困という表現をやめ、「重点県」や「重点村」という表現に変えた。いずれにしても11年時点では貧困地域として14地域を指定しており、679県が貧困県となっている。

『中国経済周刊』では、河北省、河南省、山西省などで六つの貧困県を取材した。そこで人々の貧しい暮らしを目の当たりにした。経済発展によって貧困から脱出したいという地元政府関係者の熱意もよく理解できた。

ところが一方で、貧困の指定さえ受ければ、貧困撲滅の名目で国から資金を受け取れる仕組みがある。貧困というラベルさえあれば、国からおカネが流れてくるのだ。そのため、そこにすがろうという人々がいる。ただし、病気に例えれば、輸血としておカネが入ってきても、造血の機能はない。

本当に貧しい県には国の支援が必要だが、少し豊かになっても貧困県のラベルがあったほうがよいし、その実情を見せたくない。

多くの人にとって貧困指定にはどんな意味があるのかぴんとこないかもしれないが、ここには現代中国のさまざまな問題が表出している。

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