「いったい何兆円の経済効果…?」「インバウンドはさらに増える?」"江戸城天守再建"プロジェクト「投資のプロ」の驚きの見方

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外国からの東京のイメージに「歴史建築物」が加わる意義は大きい(提供:一般社団法人IKIZAMA)
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いま日本では、インバウンド消費が自動車完成車に次ぐ第2の外貨獲得の手段となった。前編の「実現が見えてきた?『江戸城天守再建』計画の全貌」で紹介した、約370年の時を経て気運が高まる「江戸城天守の再建築」プロジェクトは、「投資立国における構造的な円安・インフレ」という問題への処方箋として、日本国民を守る城となりそうだ。
国内外の投資会社でファンドマネージャーや投資啓発などの要職を20年経験後、投資の研究と教育を行うWealthPark研究所を設立した加藤航介氏。
英米で10年を過ごし、世界30カ国以上での経済・投資調査の経験を持つ加藤氏が、「投資のエバンジェリスト」の視点より、「新しい日本」を考察する。

【この記事の前編】
→実現が見えてきた?「江戸城天守再建」プロジェクトの全貌「3つの魅力」は?「3つの懸念」に対する回答は?

インバウンド消費をより深く考えてみる

本記事の前半では、江戸城天守再建プロジェクトについて紹介した。それは充分に実現可能な話で、文化的にも経済的にも、未来の日本への大きな贈り物になることだろう。

ただし、実際に「再建する、再建しない」は日本人の民意としての選択に委ねられ、そのためには広い視野を持った議論が必要と思われる。

経済的な視点では、インバウンド消費でのオーバーツーリズム問題だけでなく、投資立国における日本経済の構造の理解、さらには歴史的・世界的に見た産業の視点などが必要となってくるだろう。

本記事では、江戸城天守再建プロジェクトについて建設的な議論をするため、以下の3つの経済・産業的な視点について考察、紹介していきたい。

1. 過去と未来、100年における日本の世界での規模感
2. 投資立国における「海外からの儲け」の日本への環流
3. 外国旅行は世界的な成長産業

では早速、世界のなかでの日本の現在のポジションから見ていこう。

次ページ日本と世界の比較、人口と経済規模の変遷
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