「いったい何兆円の経済効果…?」「インバウンドはさらに増える?」"江戸城天守再建"プロジェクト「投資のプロ」の驚きの見方

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まず、日本の人口と経済規模の、世界との比較を時系列で数字で見てみよう。

世界人口や世界経済規模に占める日本の比率
年度/人口/経済規模(名目ベース)
1960 3.2% 3.5%
1990 2.3% 9.6%
2025 1.5% 3.6%
2050(予想) 1%程度? 2〜3%?
(出所)国際連合、世界銀行などの資料からWealthPark研究所集計

日本の人口は、1960年時点では世界の約3.2%、1990年で同約2.3%、2025年現在で同約1.5%だ。今後2050年には、おおむね1%となる見通しだ(世界人口は100億人弱まで増加し、日本の人口は約1億人となる予想)。

経済規模はどうだろう。1960年時点で世界の約3.5%、1990年で同9.6%、2025年現在では同約3.6%だ。経済規模の今後の予想はかなり難しいが、調査会社の予測を見ると2〜3%程度という声が多い。

世界とともに豊かになる日本を目指す

さて、この過去と未来の約100年間の人口と経済規模の一覧表から、我々は何を読み取るべきだろう。

よく聞くのは、1990年代以降の日本の凋落と、それを憂う声だろう。確かに、現在の日本の世界全体と比較した経済規模は、1960年の水準まで縮小している。

ただし、より本質的な理解とは「いつの時代も、日本の豊かさは世界と共にある」ということだろう。

日本の豊かさを支える世界との関わり方は時代と共に変化している(提供:WealthPark研究所)

日本以外の90%超を占める世界の人口や経済との付き合い方で、日本は豊かにも貧しくもなりえる。それは過去も未来も変わらないのだ。過去の停滞を憂いている暇があるなら、未来を見据えたアクションを考えて行動していく必要がある。

端的に言えば、日本の世界における豊かさとは、世界の人に日本発の何かを買ってもらうこと、日本のファンになってもらうことで決まる。

次ページ日本のファンになってもらうために、何を買ってもらう?
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