欧州各国の同床異夢、広がる「脱緊縮」策


 欧州での混迷に再び金融市場が揺れている。

5月6日のフランス大統領選とギリシャ総選挙の結果を受けて、欧州債務危機への警戒感が台頭。連休明け7日の外国為替市場ではユーロが売られ、対円で1ユーロ=103円台と約3カ月ぶりの安値水準まで値下がりした。日経平均株価も前週2日に比べて261円安と、今年最大の下落幅を記録。市場は危機再燃をきっかけに、投資家のリスク許容度低下を意味する「リスクオフ(リスク資産の売り)」の状態に陥った。

仏大統領選では社会党候補のオランド氏が当選。同氏は英国とチェコを除く欧州連合(EU)25カ国が署名した財政規律強化に関する協定の見直しを主張するとともに、「成長重視」を掲げて選挙を戦った。

一方、ギリシャでは連立を組んで緊縮財政を推進してきた新民主主義党(ND)と全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の合計獲得議席が過半数を割り込んだ。対して急進左派連合(SYRIZA)など緊縮財政反対派が軒並み獲得議席数を伸ばした。「反緊縮」ムードの広がりに、市場参加者は「財政再建が遅れるのではないか」と身構える。


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