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神戸では知る人ぞ知る、阪神電車「創業の立役者」 親子で社長を務めた「小曽根家」との深い関係

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  • 山本 学 神戸経済ニュース編集長
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明治以前の小曽根家は酒樽の製造を手がけていたというが、江戸末期には貸家業と貸金業に進出し、蓄財に成功する。これを資本に新たに始まった神戸市街の整備に関するインフラ投資に乗り出した。

よく知られるのが湊川改修株式会社への出資だ。兵庫津を中心とした兵庫の街と、新たな神戸の街を分断していた天井川の湊川を付け替える。東西の往来を円滑にし、神戸市街が広がった。その旧湊川の跡地は喜楽館もある現在の新開地商店街だ。日本で初めて河川トンネルを作った工事としても知られる。

このほか小曽根喜一郎が設立に関わった会社は、日本毛織(ニッケ)、神戸海上運送火災保険(現あいおいニッセイ同和損害保険)、阪神内燃機工業、帝国水産(現ニッスイ)、神戸瓦斯(現・大阪ガス)などがある。

社会運動家としての一面も

小曽根喜一郎は社会運動家としても知られ、社会福祉施設「神戸報国義会」を設立。貧民救済事業に携わった。食べるのにも困る子供や身寄りのない子供を保護・養育する育児院(現在の児童福祉施設)や、貧しい人向けに医療を提供する施療院などの救済事業は、1941年に年間9万人の困窮者を助けた記録があるという。

新しい港町をいかに豊かな街にするか、という課題に取り組んだのが江戸期からの資産家だった小曽根家が取り組んだ投資だった。

小曽根喜一郎(株式会社オゾネ提供)

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