神戸の玄関駅､三宮｢乗り換え激変｣再開発の未来 市が描く｢2030年代｣の将来像にはLRTの姿も

神戸市中央区の三宮交差点。将来は「三宮クロススクエア」が整備される計画だ（筆者撮影）

国際都市神戸の玄関口といえば、もちろん神戸港だが、陸の玄関口といえば兵庫県最大のターミナル駅である「三宮」だ。

三宮には6つの駅がある。まずJR西日本の「三ノ宮」、阪急電鉄と阪神電気鉄道の「神戸三宮」、神戸市営地下鉄とポートライナー（神戸新交通）は「三宮」と表記し、中学生以下は無料で乗れる神戸市営地下鉄の海岸線は「三宮・花時計前」の駅がある。

鉄道とバスの一大拠点

さらに三宮は西日本最大の高速バスの発着地でもある。東京や名古屋行きの夜行バスだけでなく、兵庫県内各地の便も多く出ている。さらに明石海峡大橋を通過して四国方面に向かう便が充実しているのが特徴だ。

たくさんの駅があるので、東京の渋谷ほどでないにしても乗り換えの面倒な駅だと思われてきた。これをなんとか1つの駅のように使えるようにしたいと、神戸市は再開発の音頭を取る。

さらにバスの発着場は、三宮周辺に散らばっている。バスタ新宿が完成する前の新宿を思い出してみると、ちょうど同じ状態だ。歩行者の安全面や旅客の利便性を考えても、なんとか高速バスの発着場を1カ所にまとめたいと国交省も乗り出した。これが現在、三宮で工事が進んでいる三宮再開発の経緯だ。