翻弄される南相馬市小高区の住民

除染後回しで警戒区域を解除

 

南相馬市が4月24日に明らかにした「警戒区域解除にかかわる復興対応策ロードマップ」によれば、道路、上下水道などの応急工事を今年度中に終える計画だ。小中学校やスポーツ施設については、2013年8月末をメドに整備すると書かれている。

だが、倒壊した家屋のがれきや除染作業で発生した土砂の仮置き場が決まっていないことがネックとなり、上下水道の復旧にも支障が生じかねない状況だ。特に上水道の復旧の難航は、トイレや消火栓が使えないなど、多くの問題につながっている。

 


地震による被害が大きい小高区の中心部

 


津波被害が大きい南相馬市小高区の海岸部

 

小高区の住民が特に心配しているのが治安の悪化だ。警戒区域の解除により、住民のみならず部外者の出入りが容易になったことから、「空き巣被害が増えるのではないか」(前出の杉さん)との懸念が持ち上がっている。

小高区では地元住民による3隊(1隊8人)の見回りパトロール隊を編成して、平日夜間と日曜祝日終日のパトロールを行っている。とはいえ、300人を超すチーム編成による村ぐるみでの徹底した取り組みで被害を最小限に防いでいる飯舘村と比べても、手薄であることは明らか。

「このままでは泥棒の天国になってしまう」(仮設住宅で暮らす70代の女性)と危惧する住民は少なくない。

 

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