古すぎるゲームを復活させるのは、もはや難しいのか? リメイク版「ドラゴンクエスト」が賛否両論の理由
「たたかう」や「じゅもん」などのコマンドを選んで戦うバトルシステムのRPGにおいては、パーティーメンバーは3人くらいが一般的である。このくらいの人数のほうがきちんと戦略を生み出せるのだ。
たとえばひとりは攻撃して、もうひとりは回復に周り、残りひとりは補助など、人数が増えるほど選択肢が増える。多すぎるとそれはそれで複雑なので、だいたい3人前後が望ましい。
しかし、前述のように『ドラゴンクエストI』はひとり旅である。かつてはRPGに慣れていない日本人向けにしたからこそソロになったわけだが、現代になるとあまりにも少なすぎるのだ。
これをHD-2Dリメイク版ではどう対応したのかといえば、“高難易度化”を施している。
それぞれのボスは、初挑戦ではまず倒せないほど強い。圧倒的な火力を持っているのはもちろん、大所帯で襲ってくるので対策しなければ勝ち目がないのだ。
ザコ敵も容赦ない。こちらを眠らせる「ラリホー」を使って一方的にリンチしてくるし、即死呪文である「ザキ」も使ってくる。おまけに2回行動もあたりまえ。隙を見せればすぐにやられてしまうだろう。
高難易度化を選んだのにはいくつかの理由が考えられる。ひとつはやはり、ゲームのボリュームを増すためだろう。
『ドラゴンクエストI』はレトロゲームなので、そのままだとあまりにもすぐクリアできてしまう。おまけにリメイクとなると、原作を覚えている人はよりスムーズにプレイできてしまうはずだ。
もうひとつの理由は、勇者の死闘を表現するためである。シンプルで簡単すぎると冒険が単調になってしまうため、意図的にボスを強くすれば記憶に残るものになる。これはHD-2Dリメイク版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』でも同様の手法がとられている。
そして、結果としてこれが賛否両論になっているわけだ。
レベル上げ必須のドラクエらしい高難易度化
今回の高難易度化を褒めている人は、「戦略性が増した」といった表現をしているケースが多い。確かにボスを単純に倒せてもおもしろくないので、歯ごたえがあるものにするのも一理ある。


















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