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バレエを"やらない人"が老舗バレエ用品メーカー「チャコット」で買い物をする理由 今やバレエだけじゃない意外な成長柱

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これは大人の市場に限ったことではない。

馬場氏が着任した18年当時、直営店が31店舗あったが、そのうち一般消費者の目に触れる場所に立地する店舗は1店舗だった。バレエ用品を買いに行くことを目的に店舗を訪れる人をターゲットにしているため、目立つ場所に店舗を構える必要はなく、繁華街から少し離れた「わざわざ行く場所」でも問題はなかった。

代官山本店の店内(写真:チャコット)

しかし、現在、店舗数は23店舗に減ったものの12店舗は一般消費者の目に触れる場所に立地する商業施設内店舗または直営店だ。ここでも「クローズからオープンへ」を体現したことで、一般の人が目にする機会が増えた。

「定性的な話にはなるが、例えば、小さなお子さんとご両親が店舗の前を歩いているとき『バレエもいいよね』という声を少なからず現場で耳にするようになった。小さいお子さんがいる家庭では習いごとを検討する時期がある。今までは自分で探し当ててバレエにたどり着かなければならなかったが、オープン化したことで、店舗がバレエに興味を持ってもらえる入り口として、メディアになった」(馬場氏)

コスメを通してバレエと接点ができた、という人も

同じことがコスメでも起こっている。

「店頭でチャコットのコスメを手に取ってみて、調べたらバレエのメーカーだったと、そこで初めて知る人たちが出てきた。コスメを通してバレエと接点ができた」

チャコットのメイクをした女性たちが街を歩く様は、『舞台だけではなく、街そのものをステージにする』を体現していると言えるだろう。

(写真:チャコット)

「クローズというのは失礼な言葉かもしれないが、チャコットといえばバレエ。バレエは本当に素晴らしい。だから一般の人たちにももっと知ってもらいたい。チャコットを入り口にバレエを知った人がバレエを観に行ったり、将来子どもが生まれたときにバレエの素晴らしさを思い出したりしてほしい。そのためにも、今後さらにコスメを強化していく」(馬場氏)

「今後さらにコスメを強化していく」と言う馬場昭典社長(撮影:尾形文繁)

さらに今後は「バレエ以外の『カテゴリーのオープン化』のほか、物販に加えた体験価値の提供など『サービスのオープン化』、海外も視野に入れた『エリアのオープン化』を考えている」(馬場氏)と言う。

チャコットの「クローズからオープンへ」は、まだまだ続きそうだ。

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