トランプ氏は共和党の本命であり続けるか 米大統領選の指名争い、本命不在の大混戦

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本命・クリントン前国務長官(右)をサンダース氏(左)が追い上げ。写真は10月のラスベガスの初のテレビ討論会(写真:AP/アフロ)

まず注目しなければならないのは、バイデン副大統領の支持層がどちらに流れるのか、ということだ。不出馬声明直後に行われた世論調査では、クリントン支持率は前の調査に比べ横ばいにとどまったのに対し、サンダース支持率が大きく伸びた。バイデン支持層がサンダース氏に流れている兆候で、着実にリベラル派の支持を得つつある。

サンダース氏の2月予備選挙3州を注視

サンダース氏は2月に行われるアイオワ州、ニューハンプシャー州、サウスカロライナ州の予備選挙に全力投入、クリントン氏を追い詰める戦略を取る。3州での選挙体制作りで、クリントン陣営に後れを取ったが、短期間で体制を構築しつつある。この3州の選挙結果は、その後の選挙に大きな影響を与える。

2008年の大統領選で、クリントン氏はアイオワ州、ニューハンプシャー州でオバマ氏に敗北、最後まで取り戻すことができなかった。クリントン陣営は失敗を教訓に、早い段階から3州での選挙体制を構築してきたが、安閑としてはいられない。

最新の世論調査によれば、アイオワ州ではクリントン氏(57%)がサンダース氏(25%)を大きくリードしているが、ニューハンプシャー州では48%対45%と拮抗している。もし、サンダース氏が3州で負ければ、クリントン氏の民主党での勝利は決まる。

共和党の場合、エバンジェリカルが多いアイオワ州では、トランプ氏とカーソン氏が21%対21%で接戦。ニューハンプシャー州ではトランプ氏が26%、カーソン氏が16%、ルビオ氏が急進して13%を獲得している。2月まで、共和党の公開討論会は3回予定され、まだ情勢は流動的。闘いはこれからだ。

 (「週刊東洋経済」2015年11月14日号<9日発売>「核心リポート05」を転載)

中岡 望 ジャーナリスト

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なかおか・のぞむ / Nozomu Nakaoka

国際基督教大学卒。東洋経済新報社編集委員、米ハーバード大学客員研究員、東洋英和女学院大学教授などを歴任。専攻は米国政治思想、マクロ経済学。著書に『アメリカ保守革命』。

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