トランプ氏は共和党の本命であり続けるか

米大統領選の指名争い、本命不在の大混戦

トランプ氏の最大支持層はブルーカラーで、同候補に対する忠誠心が強い。カーソン氏の支持層は、エバンジェリカルと呼ばれるキリスト教右派と、ティーパーティ運動の支持者。多数を占めるホワイトカラー層や経営者層は、支持者を決め切れていないのが実情といえる。

現段階まで選挙戦は顔見せ的な様相が強く、詰めた政策論議は行われていない。予備選挙が始まると状況は大きく変わってくる。支持層の構成から判断して、トランプ氏とカーソン氏が支持基盤を拡大する可能性は小さい。

ウォール街が支持する共和党のルビオ氏

注目すべき候補者は、コロラド州ボールダーの公開討論会で勝者との評価を得た、ルビオ氏であろう。

同氏はキューバ移民の子で、苦学して弁護士になった経歴を持つ。年齢も44歳と若い。有権者にアピールする要素を十分に持つ。まだ1期目の上院議員で、既成政治に染まっていない点も魅力だ。ブッシュ氏の脱落で、最大の資金源であるウォール街はルビオ氏支持に軸足を移しつつある。これから脱落する候補者の支持層を吸収するのは間違いない。ルビオ氏は“共和党のオバマ”と呼ばれ、民主党候補者に勝てる候補者として期待感が高まっている。

一方、民主党のクリントン氏は、ベンガジ事件や私的な電子メール使用というスキャンダルで、支持率が5月の64%から9月には40%にまで落ち込んだ。上院での公聴会を乗り切り、民主党の公開討論会で他の候補者を圧倒したことで支持率は回復しつつあるが、以前の勢いはない。

同候補の支持率が大きく崩れることはないだろう。しかしサンダース氏の追い上げは無視できない。

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