「YouTubeやショート動画ばかりを見ている」子に届けたい 東大生がAI時代にあえてすすめる本5選

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⑤ 答えのない時代を生きるために、哲学が教えてくれること
答えのない時代を生きるために、哲学が教えてくれること
『答えのない時代を生きるために、哲学が教えてくれること』(彩図社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

AIは、人間が「正解」を求めたときに最も力を発揮します。けれども、人生の大切な選択には正解がありません。

進路、仕事、人間関係――これらはすべて「答えのない問い」と向き合うことの連続です。

最近の生徒を見ていると、「悩まずに決める」傾向が強くなっているように感じます。

「数学が苦手だから文系にする」「みんなが行く大学だから自分も行く」。悩む時間が少なく、コスパ良く選択を決めています。これは合理的ではありますが、その分だけ“覚悟”が伴わない選択にもなりやすいのです。

そして、後になって「やっぱり理系にすればよかった」「この大学に来るんじゃなかった」と後悔するケースも少なくありません。

この本は、そうした「答えのない問い」と向き合う力を取り戻すための哲学入門です。

ソクラテス、カントといった哲学者たちは、常に「正解のない世界」で考え続けました。彼らの思索の跡をたどることは、「すぐに答えを出す癖」を見直す第一歩になります。

AIがどんなに進化しても、人間の代わりに「悩む」ことはできません。悩む力こそが、AI時代における人間の最大の武器です。

AI時代の読書とは「思考を取り戻す行為」

AIが文章を作り、AIが要約を行う時代において、「読む」「考える」「書く」という行為は、これまで以上に人間らしい営みになっています。

本を読むということは、他人の思考を自分の中で再構築することです。読書は、情報を得る行為ではなく、「考える力を鍛えるトレーニング」だと僕は考えています。

AIがどれほど発達しても、人間だけが持っている「時間をかけて悩む力」や「自分の言葉で語る力」は失われません。であるならば、ぜひコスパが悪くても「本を読む」ということをやってもらいたいな、と思います。

西岡 壱誠 ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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