ウィルダネス上陸でスバルの大改革が始まった!ジャパンモビリティショー2025で明らかにされた新戦略のスタートライン

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北米で発売され日本導入が期待されていた「ウィルダネス」モデル(筆者撮影)

ついにスバル「ウィルダネス」日本上陸が決まった。

スバルがジャパンモビリティショー2025で「フォレスター・ウィルダネス」を初公開し、日本発売を公言したのだ。

ウィルダネスとは、「アウトバック」(2022年)を皮切りに「フォレスター」(2022年)、「クロストレック」(2024年)各モデルに設定された、オフロード性能を引き上げ、内外装でのラギッド感を高めた北米専用仕様の名称である。

国内未導入の「アウトバック ウィルダネス」(写真:SUBARU)

最上級グレードという考え方を越えた、スバルの新しいブランドとして位置付けられる。ワイルドな外観から、近年は日本のスバルファンからも日本導入を切望する声が高まっていた。

そうした中、現行フォレスターの開発責任者(PGM:プロジェクト・ゼネラル・マネージャー)の只木克郎(ただき かつろう)氏は、今年3月に行われたそのメディア向け先行試乗会で、筆者からのウィルダネス日本上陸の可能性に対する質問に「なくはない」と回答していた。

【写真】ジャパンモビリティショー2025で発表された「ウィルダネス」ほか全4台のプロトタイプ/コンセプトカー(70枚以上)

さらに走破性を高めた際立つ個性

ウィルダネスが提供する商品価値は「一歩先までたどり着く事ができる、そこで今まで見られなかった景色が見られる、自然とともに生きるという価値観をスバルが後押し」すると定義している。

技術的には北米フォレスターの場合、最低地上高(220mm→235mm)とアプローチアングル/デパーチャーアングル(19度→23.5度、24.7度→25.5度)をそれぞれ拡大。

さらに、ギア比の低速化と牽引容量の増強(1500ポンド→3500ポンド)を行い、さらにオフロード性能が高いオールテレーンタイヤと、簡易的ではないフルサイズのスペアタイヤを装備する。

今回、公開された「フォレスター・ウィルダネス・プロトタイプ」(筆者撮影)

悪路走破性とアウドドアでの実用性を伸長し、いつものクルマで非日常を気軽に体験することを実現するのが、ウィルダネスの商品性である。

なお、日本仕様についてエンジン開発関係者は、北米と日本では排ガスなどの規制や市場性に違いがあるため、日本仕様に搭載するパワートレインは北米仕様と変わる可能性を示唆した。

なぜ、スバルはこのタイミングでウィルダネスの日本導入を決断したのか。その背景にあるのが、今回のショー出展のテーマである「ブランドを際立てる」だ。

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