ウィルダネス上陸でスバルの大改革が始まった!ジャパンモビリティショー2025で明らかにされた新戦略のスタートライン

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スバルブランドを中心に、「パフォーマンス軸」としてのSTI(スバル・テクニカ・インターナショナル)を、「アドベンチャー軸」としてウィルダネスを、日本を含めてグローバルで展開する計画だ。

ジャパンモビリティショー2025の出展内容は、これら2軸の立ち位置を明確にするもの。

ジャパンモビリティショー2025で公開された4台(写真:SUBARU)

初公開となった4モデルは、STIから「パフォーマンス E-STI コンセプト」と「パフォーマンス B-STI コンセプト」、ウィルダネスから「フォレスター・ウィルダネス」。そしてスバルの次世代EV戦略として「トレイルシーカー」を展示した。

この中で注目されるのが「パフォーマンス B-STI コンセプト」だ。

若い人にも向けたカスタマイズ領域にチャレンジ

今年5月の「スーパー耐久シリーズ富士24時間レース」での会見で、イメージショットをチラ見せしたことが話題となったモデルだが、正直なところ現実を見て筆者はピンと来なかった。

数年前の東京オートサロンに出展するような雰囲気があったからだ。ただ、スバルには狙いがある。

新しいビジネスチャンスを模索する形「パフォーマンス B-STI コンセプト」(筆者撮影)

スバルの本意は、これをそのままの姿で市販するのではなく、水平対向ターボエンジン車をベースとした、新しいビジネスチャンスを模索することにあるのだ。それは、若い世代に向けたものでもある。

「新車売り切り」型のビジネスではなく、販売後もスバル本社が販売店を巻き込むカスタマイズ事業へのチャレンジを具現化したのも、「パフォーマンス B-STI コンセプト」の特徴だ。

「パフォーマンス B-STI コンセプト」には往年のWRCマシンを彷彿させる大型リアウイングが装着される(筆者撮影)

今回は、過去の東京モーターショーや2年前のジャパンモビリティショー2023と比べて、スバルのショーに対する基本方針が大きく違うように感じる。

実際、実務としても違いがあり、企画が国内営業から経営企画へとバトンタッチされているという。

「ブランドを際立てる」というテーマには、スバルの主力市場であるアメリカでの成功体験がある。

以前、行っていた「LOVE」をテーマとしたマーケティング戦略が、ユーザーや販売店を巻き込む社会活動(LOVEキャンペーン)へと進化したことで、アメリカでスバルのシェアは急拡大した。

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