スケボーに乗る亀・軍曹くんは、「カメの概念を覆すカメ」としてさまざまなメディアで取り上げられるようになっていった。なんと、軍曹くんをモデルにしたニンテンドーSwitchのゲーム『軍曹くんのスケボーラン』というゲームまで発売されることになる。
スケボー亀が世界を救う
「ずーっと一緒にいてくれる安心感が、亀と暮らす魅力だと思います。存在するだけで、心の支えになるんです」
犬のようにコミュニケーションができなくても、猫のようにもふもふしていなくても。亀と暮らす魅力は、ときに世代を超えて、ずっとそばにいてくれる安心感にある。あめちさんにとっては、モナちゃんよりも、小雪ちゃんよりも、もしかしたらパートナーよりも長い付き合いになるかもしれない。
現在YouTubeのチャンネル登録者数は、78万人を超えている。しかしあめちさん本人は、それほど気負いなく続けているという。
「私は家から出ないし顔出しもしていないので、『何かが変わった』という実感はないんです。ただテレビや雑誌の人たちが軍曹を取材に来てくれて、私では作れないようなクオリティの映像などを残してくれるので、宝物がどんどん増えていく感じ」
今も昔も、モチベーションとしては離れて暮らす家族に日常を伝えることにあるという。しかし、ひとつ変わったこともある。
「最近暗いニュースがとても多いと感じます。そういうときは、軍曹のかわいい動画で暗いニュースを上書きしたいって思うんです。亀と猫がこんなに仲良くしているのに、人間はいつまで戦争なんてしているんだろうって、そんな哲学的なことまで考えてしまったりして」
チャンネル登録者は、国内と海外でちょうど半分ずつぐらい。コメント欄には日本語だけでなく英語や、ロシア語のメッセージも多い。
分断が深まる世界で、対立軸にいる人々が軍曹くんを見て、それぞれの国の言葉で同じ感想を書きこむ。コメント欄の中に生まれた多様性が、今日もほんの少しだけ世界を救っているのかもしれない。
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