【先行レビュー「MacBook Pro」M5モデル】驚愕の「パフォーマンス」と「省電力性能」のオールラウンダー 。実機を3日間使ってみた結果

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アップルは、Macに搭載するAppleシリコン「Mシリーズ」の設計思想として、少ない電力で同等のパフォーマンスを発揮することを目指している。裏を返せば、軽いタスクでは、さらに少ない電力で動作することを意味する。

これは、省電力性が最重要となるスマートフォン向けの「Aシリーズ」チップと知的財産を共有しているメリットを活かしている側面だ。

前述のように、待ち時間が発生する処理をモバイル環境でも行っているが、そうではない軽いタスクにおいても、M5チップのメリットは大きい。とにかく、軽いタスクではバッテリーが減っていかないのだ。

筆者の作業の中で、Macにとって最も軽いタスクは、原稿執筆だ。筆者には負荷がかかる一方で、キーボードからの文字入力と漢字変換程度の処理しかしない上、インターネットも使用しない。

原稿執筆をメインに、Webブラウジングや動画での情報収集など、ネットワークやビデオ再生を伴う作業を加えても、バッテリーの減少は1時間に1%程度に抑えることができる(バッテリー使用時で省電力モード使用)。

外出中の仕事が多い人、また出張が多い人であっても、2日に1度の充電で十分対応できるほど、M5搭載MacBook Proのスタミナは強まったと評価できる。

ディスプレイ、バッテリーなどでProとAirを判断

十分なパワーアップを果たしているM5チップ搭載のMacBook Pro。ビジネスユースや学生など、ある程度の性能と、強靱なバッテリーライフを求めるニーズにぴったりな1台だ。

より高い処理性能や大きなメモリ、あるいは16インチのより広いディスプレイを求めるのであれば、M4 ProやM4 Max搭載のMacBook Proが選択肢となる。

現段階で、MacBook AirにはM5チップが搭載されていないが、これまでのパターンを考えると、Airにも半年後のタイミングで、M5チップが搭載される可能性が高いとみている。

Airを待つべきかどうかを考える上での判断材料は、ディスプレイ品質、バッテリーライフ、重量、内蔵するポート類の豊富さ、価格の5点が挙げられる。

MacBook Proは24時間のビデオ再生に対応するが、Airは18時間に留まる。そのかわり、Airは1.24kgと、Proより310g軽い。この6時間のバッテリーライフと310gのどちらを取るか?

また、スタートの価格がMacBook Proは24万8800円、Airは16万4800円と、8万4000円の開きがある。ディスプレイ品質、バッテリー、倍増するストレージ、USB-Cハブを持ち歩かなくて良い利便性に、8万円のコストを払うかどうかが決め手となる。

筆者は外出や出張が多い上、ディスプレイ接続で授業やプレゼンをする機会が多く、動画の書き出しなどで性能も求めるため、MacBook Proが有力な選択肢となる。

M5のAIタスク性能、パワフルさ、省電力性を体験し、「長く付き合うパートナー」として、MacBook Pro M5モデルのポテンシャルに大いに惹かれた。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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