北京モーターショーでも鼻息荒い独フォルクスワーゲン、中国で快走する理由
4月23日、北京市中心部にある通称、ウォーターキューブ(中国名:水立方)。2008年北京オリンピックの競泳会場となった、その施設を借り切り、独フォルクスワーゲン(VW)が北京国際自動車ショー(北京モーターショー)の前夜祭、グループナイトを開いた。
日本でもおなじみの「VW」のほか、高級車「アウディ」、チェコの小型車「シュコダ」。高級車では「ポルシェ」「ベントレー」「ランボルギーニ」もVWグループだ。4月からは輸入車として「セアト」(スペイン)の中国市場導入も始めた。水を使った演出の中、新型車が次々と登場する。
■グループナイトが開かれたウォーターキューブ。「オリンピックでたくさんの金メダルが生まれたように、VWも中国でたくさんの金メダルをとりたい」(VWのクリスチャン・クリンガー販売担当取締役)
■グループナイトで発表されたランボルギーニのSUV(スポーツ多目的車)コンセプト「URUS」
昨年、世界の販売台数が816万台と米ゼネラル・モーターズ(GM)に次ぐ2位に躍進したVW。その牽引役が中国市場だ。昨年は226万台を販売、乗用車のシェアは約18%に達する。12年1~3月期も中国の乗用車市場がほぼ横ばいと伸び悩む中、VWは63.3万台と前年同期比で15.6%伸ばした。VW中国のウェイミング・ソウ氏は「3月末の業界全体の在庫日数は2.3カ月に上昇したが、VWグループは1.5カ月以下に抑えられている」と、事業の順調ぶりをアピールする。