北京モーターショーでも鼻息荒い独フォルクスワーゲン、中国で快走する理由
新工場には1.7億ユーロ(約180億円)を投資、15年に稼働し、年5万台の生産を予定する。VWは四川省の成都に完成車工場を持つが、今回は中国西端への進出。工場稼働には電気や道路などのインフラ整備も必要になる。「確かにインフラはないが、人がいる。中国西部で自動車が普及するのは時間の問題だ」(ウルリッヒ・ハッケンベルク取締役)。もちろん部品メーカーはどこも進出していない。しかし「VWが行けば、部品メーカーも動く」(VWに詳しい自動車ジャーナリスト)。
現在中国では沿岸部での需要が一巡し、自動車各社とも内陸部に重点が移っているが、その中でもVWの動きは突出している。販売車種は15年までに輸入車を含め76に拡大。販売店は将来、内陸部を含め3000店(11年1623店)に倍増させる方針だ。
VWの中国進出は1985年。中国での成功の秘訣を訪ねると、同社の幹部は誰でも「われわれには中国における25年以上の長い歴史がある」と答える。先駆者としての強烈な自負が、ウルムチ進出を決断させたといえるだろう。
(並木厚憲 =東洋経済オンライン)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら