アップルCEOがポケモンやバンダイナムコ訪れソニーやTDKと横浜で会談したスケジュールから日本のコンテンツと部品技術と市場を重視する理由が見えた

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たしかに、OpenAIがアメリカ以外で最初に現地法人を作ったのは日本(OpenAI Japan)。国別の売り上げデータでも、日本が世界第2位だと言われているし、日本マイクロソフト、ソフトバンク、NTTなどと様々な提携を行っている。中国ではアクセス制限が行われているという事情があるとはいえ、日本はChatGPTユーザー大国でもあるのである。

Even Realitiesのウィル・ワンCEOも、「日本は我々にとって2番目に大きな市場になると思う」と述べていた。

Even Realitiesは世界的に注目されているスマートグラスのスタートアップ。一見普通の眼鏡のように見えるが、目の前に浮かんでいるように文字を表示することができ、プロンプター、AI翻訳などの用途で非常に便利。現在ベルリンを中心にヨーロッパで販売されており、アメリカでも少数販売している。新しいテクノロジーに対して積極的という意味で、「次なる市場は日本」とウィル・ワンCEOは述べている。現在販売されているEven G1をテストマーケティング製品と位置づけており、マス向けに完成度を高めた次期モデル(Even G2?)は日本でも販売される可能性が高そうだ。

Even Realitiesのウィル・ワンCEO
「日本は我々にとって2番目に大きな市場になる」と語ったEven Realitiesのウィル・ワンCEO。彼のかけているEven G1には、筆者が話している日本語が英語に翻訳されて表示されている(写真:筆者撮影)

まだまだ、日本には可能性がある

1人あたりのGDPは下がり、海外に出かけると日本の国力が下がっていることを痛感させられるのは確かだ。

しかし、コンテンツ産業や、高度な部品産業においては、まだまだ日本の価値は高く評価されている。労働人口減少や、高齢化などを上手く埋め合わせて、得意な部分にフォーカスすればまだまだ闘えるはずだ。マーケットとしても、それなりに購買力のある1億2000万人の市場として見逃せない力がある。彼らの動向を見て、日本はまだまだ海外のCEOたちに充分注目される存在なのだと感じた。

村上 タクタ 編集者・ライター

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むらかみ たくた / Takuta Murakami

iPhone、iPadなどアップル製品を中心に扱うガジェット・テクノロジー系編集者・ライター。カリフォルニアでのWWDCやiPhone発表会には2016年頃から継参加。趣味の雑誌の編集者として、’92年から約30年で約600冊の雑誌を作ってきた。バイク雑誌『ライダースクラブ』に携わり、ラジコン飛行機雑誌『RCエアワールド』、海水魚とサンゴ飼育の雑誌『コーラルフィッシュ』、デジタルガジェットのメディア『flick!』『ThunderVolt』の編集長を務める。HHKBエバンジェリスト、ScanSnapアンバサダー。バイク、クルマ、旅、キャンプ、絵画、庭での野菜作り、日本酒、ワインと家族を愛する2児の父。娘はロンドン、息子は台湾在住。

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