オムロン、期待の新事業を襲った誤算とは? まさかの下方修正、どう立て直すのか

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まさかの下方修正。期待の新事業はどう影響したのか(撮影:梅谷秀司)

まさかの誤算だった。10月27日、制御機器大手・オムロンの2015年度上期決算が発表された。売上高こそ4135億円と前年同期比2.2%の増収を確保したが、営業利益は同23.3%減の330億円、純利益は27.3%減の244億円に終わった。

主力の制御機器事業と電子部品事業は増益を確保したが、足を引っ張ったのはスマホ用バックライトと太陽光発電で使われるパワーコンディショナ(パワコン)で構成される「本社直轄事業」だ。前上期の部門営業益は79億円だったが、今回は1億円の赤字となっている。

主力事業は増益見通しだが…

上期の進捗を受けて、同社は通期の業績見通しを下方修正した。売上高は従来予想の9000億円から8600億円に、営業利益は同じく900億円から700億円まで引き下げた。主力の制御機器事業と電子部品事業は見通しを引き下げつつも増益を確保する。一方で、本社直轄事業は100億円の営業利益を見込んでいたものが、一転して35億円の赤字見通しとなった。

一体何が起こったのか。オムロンにとって、バックライトとパワコンは期待の新事業だ。パワコンは、2012年に始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度によって国内の太陽光発電の導入が増えたことで、大きく需要を伸ばしていた。

バックライトも中国スマホメーカー興隆の波に乗り、快調に数量を増やしていた。実際、前上期における同事業の営業利益は前年同期比36%増の79億円。制御機器事業に次ぐ成長源として、先行きは明るかった。

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