キャリアの専門家が伝授! 《営業の転職》を成功に導く「山登り型」と「川下り型」の"2つのルート"とは

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

●営業として成果を出していたら、その顧客解像度の高さを評価されて、マーケティング部門に引き抜かれた

●クライアントに価値提供することに真摯に向き合っていたら、クライアントに誘われてそのまま転職した

どちらも最初からそうしようと思っていたわけではないが、"目の前の仕事と選択肢"に誠実に向き合った結果、自然とキャリアが拓けた例です。

クランボルツの「計画された偶発性理論」

この「川下り型」のスタイルは、キャリア心理学者クランボルツによる「計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」とも通じます。

クランボルツは「人生における偶然の出来事は、実はキャリアを前に進めるきっかけになる」と説き、以下のような資質を持つべきと提唱しています。

●好奇心:新しいことに関心を持ち続ける力
●柔軟性:状況の変化に前向きに対応する姿勢
●持続性:困難なことにも粘り強く挑むスタンス
●楽観性:偶然の出会いにも希望を見出す思考
●冒険心:結果がどうなるかわからなくても、一歩踏み出せる勇気

つまり、今に向き合い、変化を楽しみながら進む――それが川下り型の本質です。現代のキャリアは、かつてのような「年功序列」や「昇進一本線」ではありません。

●副業を通じて、自分のやりたいことが見つかる人

●会社を辞めて、数カ月の学び直し(リスキリング)に挑戦する人

●転職・独立・育休など、複数の経験を織り交ぜてキャリアを築いていく人

こうした動きは、複線的・非線形的なキャリアの広がりを象徴しています。これを「キャリアの非連続性(Non-linear career)」と呼ぶキャリアの専門家もいます。

次ページ先が読めない時代の戦略
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事