三谷幸喜脚本で第1話から圧倒的情報量!菅田将暉主演《もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう》が昭和・令和世代で賛否両論のワケ

昭和のエネルギーを暑苦しく映す物語
1980年代の渋谷のとある劇場を舞台にする本作は、三谷氏自身の若き日の経験を基にするオリジナルストーリーの青春群像劇。蜷川幸雄に憧れる演出家の卵・久部三成(菅田将暉)を主人公に、彼を取り巻く多様な若者たちが夢に向かって生きる姿を描く。
社会はバブル景気で華やぎ、繁華街では羽振りよく札束が飛び交う当時、渋谷は流行の最先端の街であり、若者文化の中心地として活気づいている。
街全体が浮足立つ世相の一方、渋谷の片隅には、何者でもない自身のアイデンティティに向き合おうとする若者たちの苦悩と葛藤の人間模様があった。
彼らはみな熱くて鬱陶しくて不器用で、生きるのが下手。一生懸命に何者かになろうとする人間くさい姿は、暑苦しくも見えるが、そこに渦巻くエネルギーには、心に響く何かが宿っている。そんな物語だ。
第1話では、自分本意な横暴ぶりから、自ら立ち上げた劇団を追放された久部が、ぼったくりバーのママであり、ストリップ小屋のダンサーでもある倖田リカ(二階堂ふみ)と出会い、彼女がステージで放つアーティスティックで妖艶な姿に心を奪われる。そんな運命の出会いまでが描かれた。
物語はまだほとんど進んでいないが、とてつもない情報量の第1話だった。前述のようなさまざまな名所が出てきたなか、連続ドラマらしからぬ勢いで登場人物がどんどん増えていく。
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