「女性を軽視している」との声も。"炎上を体験できる"イベントが一部で物議…。《炎上展》の炎上に「炎上ウォッチャー」がモヤモヤする理由
私刑に加えて、当然ながら法の裁きもある。ただ、もし会場で「この行為は迷惑防止条例や食品衛生法違反です」などと説明しても、強烈なビジュアルの前では、かすんでしまうだろう。より心に深く残る注意喚起を行う必要があり、それはかなりの至難の業であろう。
他人の炎上を“飯のタネ”にする上での筆者の矜持
そして、最後に避けては通れないのが「他人の炎上を飯のタネにしている」といった批判だ。これは「炎上ウォッチャー」を自称して、日銭を稼いでいる筆者にも関わる話であり、だからこそ丁寧に考えなくてはならない。
私は日頃、炎上事案を取り上げるにあたって意識していることがある。「点ではなく、線や面として捉えること」と「実名で論評すること」、そして「単なる事例紹介ではなく、自分の知見を掛けあわせること」。
まず「点」については、まさに先に書いた“炎上は事後対応が重要だ”との観点だ。そして、「匿名社会における行きすぎた私刑」を論じる以上は、私も正々堂々と顔や名前をさらすべきだと考えている。
実名で活動することにより、過去の経歴とリンクでき、「知見の正当性」も担保できる。私のコラムがそれなりに価値あるものだと評価していただけているのは、「大手ネットメディアで編集幹部を経験した人物だ」という裏付けがあるからだ。
加えて、あらゆる事案を客観的に見てきたからこそ、各事案の類似点にも気づける。迷惑行為に至るまでの過程(たとえば、仲間内での「武勇伝」的な意味合いを持っていなかったかなど)も考えると、意外と近い要素を持っていることも珍しくない。
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