
2025年上半期の東京23区の新築分譲マンションの中央値が、ついに1億円を超えた(不動産経済研究所調べ)。「東京に住むのが、しんどい」「東京に住み続けるイメージが持てない」そんな声も、聞こえてくるようになった。
そんな状況を、1993年に発売され今も評価の高い写真集『TOKYO STYLE』の著者、都築響一さんはどう見るだろうか。
国内外で支持されるレジェンダリーな写真集
都築さんは、いつも現場の実践者の暮らしを記録してきた人だ。流行やスタイルを後づけで語るのではなく、暮らしの現場を訪ねてシャッターを切ってきた。その眼差しは、2020年代の暮らし方を考えるうえでも示唆に富んでいる。
都築さんが1993年に出版した『TOKYO STYLE』は、家賃の安い部屋に住み、東京で自由に生きる若者の部屋の数々を収めた写真集だ。
バブルの余韻が残る時代に、型にはまらない暮らしの姿を記録したその一冊は、累計10万部を超えるベストセラーとなった。
昨年2024年にはスペイン・バルセロナの出版社apartamentoから愛蔵版が刊行された。30年を経てもなお、国内外で支持され続けているレジェンダリーな写真集だ。
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