
中国の自動車市場で意外な構造変化が起きている。過去3年間に急拡大したPHV(プラグインハイブリッド車)の販売の伸びが鈍化する一方で、一時減速していたEV(電気自動車)の販売が再加速しているのだ。
中国自動車工業協会のデータによれば、2025年1月から8月までのPHV販売台数は346万台と前年同期比23%の増加にとどまった。それに対し、同じ期間のEV販売台数は615万8000台と同46%の高い伸びを記録した。
PHVはすでにピークアウトか
「中国国内の(エンジン車を含む)新車販売台数に占めるPHVの比率は2024年の16%をピークに下降に転じ、2025年は15%を割り込む可能性がある」
アメリカの金融サービス大手、S&Pグローバルの自動車担当アナリストの林懐濱氏は、9月16日に開催された自動車業界のフォーラムでそんな予想を示した。
林氏によれば、中国の販売統計上はPHVに分類されるレンジエクステンダー型EV(訳注:航続距離を延長するための発電専用エンジンを搭載するEV)の販売比率も、2026年以降は急速に縮小する可能性があるという。
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