俳優自ら制作の重要ポジションに加わることにはもはや驚きはなく、「SHOGUN」の真田広之をはじめ、Netflix作品でいうところの「グラスハート」の佐藤健などがその例です。
今回の岡田に至っても、話題優先という理由ではなく必然の流れでしょう。日本のNetflixオリジナルとして時代劇ジャンルは今回が初の試みとあって、“時代劇マスター”としての顔を持つ岡田が制作にも関わることが実現の鍵となったはず。岡田はアクションプランナーという役割まで兼ねています。
釜山国際映画祭で岡田准一に直接話を聞いた

釜山国際映画祭に来場した岡田に直接話を聞くと、作品の狙いが明確であることがわかりました。岡田曰く、「若い世代のチームと一緒に時代劇をアップデートしていくこと」を掲げていたそう。
それは決してこれまでの時代劇を否定しているものではありません。むしろ、尊重した上で「新たな時代劇をいかに作り出せるのか」にこだわっているのです。
その想いはこの言葉に表れています。
「黒澤明監督のスタッフと仕事した、僕は最後の世代です。彼らが常に意識していたのは“かっこいいのかどうか”という視点です。それは日本の美しさだったり、信念であったり、さまざまな要素が含まれます。そのフィルターを通して“かっこいいもの”を30~40代中心の才能のあるスタッフと俳優たちと作品を作っていくことが、実は僕の密かな野望です」
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