アルプス電気、好調は"問題児の復活"にあり かつての苦戦事業でつかんだ、我が世の春

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かつての問題事業を復活させたアルプス電気。業績は絶好調だ(撮影:大澤誠)

10月29日、電子部品大手のアルプス電気は2016年第2四半期(4~9月期)決算を発表した。売上高は3,953億円(前年同期比11.8%増)、営業利益は320億円(同64.2%増)、純利益は291億円(同123%増)と大幅な増収増益となった。

上期の順調な進捗を受け、同社は通期業績予想を上方修正。純利益は前期に達成した最高益347億円をさらに更新する見込みだ。

業績を牽引したのは車載とスマホ向けの電子部品。3年前は8億円の赤字だった事業が今上期は125億円の黒字にまで成長した。中でも、スマホのカメラにおいて、レンズを動かしてピント合わせを行うアクチュエーターが大幅に伸びたことが業績を押し上げている。

牽引役はかつての「問題児」

だが、この事業はもともと「問題児」とされた事業で、とても収益柱と呼べるものではなかった。

そもそも、アルプス電気がカメラアクチュエーターを事業化したのは2005年にさかのぼる。当時はアクチュエーター単体ではなく、イメージセンサーやレンズを組み合わせたカメラモジュール一式を売っていた。

同社のカメラモジュールは、ピント固定式が主流だった時代にオートフォーカス機能を実現するなど、当時から先進性を発揮していたものの、イメージセンサーなどの外注部品が多く、総合力の点で苦戦を強いられていた。

ここから転機が訪れる。一つはリーマンショック後の事業整理だ。このとき、カメラモジュールも整理の対象となったが、これが結果として功を奏することになる。アルプス電気はこの事業整理を通してモジュールとして売ることをあきらめ、アクチュエーターに絞ったことで、自社の強い分野に特化できる体制が整った。

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