アニメでも実写でもいちばん大事なのはストーリーです--映画『ジョン・カーター』アンドリュー・スタントン監督
--作品作りで難しかった点はありますか。
大変だったのは、ピクサーという居心地のいい環境から出て、新しいグループの人たちと仕事したこと。まるで新しい友達を作らなくちゃいけない転校生のよう。でもそれはかなり刺激があったし、創作的に触発される部分や学べることもありました。
--次回作の構想は? また実写をやりたいですか。
今、2つ、3つ考えているものがあって、全部同時進行で、どれになるか今は決めかねています。どれになるとしても、ピクサーで作ることになるでしょう。
誤解があってはいけないのですが、私は、ピクサーを離れたわけではなく、ピクサーにまだ所属しています。ピクサーは、私の家というか、ファミリーでもあります。ただ今回、非常に刺激を受けたし、いろんなことを学びました。ピクサーのプロジェクトを抱えながらでも、新しいことにもどんどん挑戦したい。
アニメーションでも実写でも、いちばん大切なのはストーリーだと思っています。だから、私にとっては作品の形態はどちらでもいい。気持ちとしては、両方やりたい。だから次がアニメになるかもしれないし、実写になるかもしれない。どちらにしても、ストーリーを一番にしたいと思っています。
Andrew Stanton
1965年マサチューセッツ州生まれ。カリフォルニア芸術大でキャラクター・アニメーションを学ぶ。90年ピクサー・アニメーション・スタジオに参加。96年、『トイ・ストーリー』に共同脚本として参加。『トイ・ストーリー2』『モンスターズ・インク』の脚本を務め、2003年、『ファインディング・ニモ』で監督デビュー。ピクサーに初のアカデミー賞長編アニメ賞をもたらす。その後、『レミーのおいしいレストラン』(07/製作総指揮)、『ウォーリー』(08/監督・共同脚本・原案)、『カールじいさんの空飛ぶ家』(09/製作総指揮)、『トイ・ストーリー3』(10/共同脚本)などを手掛ける。ピクサーの副社長でもあり、同社の全アニメーション作品の指揮・監修を担当。
(聞き手:宇都宮徹 撮影:引地信彦 =東洋経済オンライン)
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