低価格路線のサイゼリヤは客数を増やしているが…外食を利用する消費者の財布が限界を超えつつある過酷な現実
もう少し細かく見るため、主要上場外食チェーンの既存店売上動向を一部抽出し、2025年7月までの売上高、客数の動きを調べてみた。以下が上場主要外食の既存店売上高の推移、その次の表が同じく既存店客数の推移で、マイナスとなっている部分のみ網掛け(黄色)をしたものだ。


これを見るとわかるが、売り上げでは黄色い部分はかなり少ない(大半がプラス)のに対し、客数になると黄色の部分がかなり多く、しかも2025年に入ってからその割合が増えていることも見て取れるだろう。簡潔に言えば、値上げしているから売り上げはプラスで推移しているが、よく見ると今年に入って客足が減っていく傾向が明らかになってきたということだ。これは客商売である小売り・外食の世界では決して良い兆候とは言えない。
サイゼリヤが客数を増やし続けられる理由
実際にどの飲食チェーンが客足を増やし、どこが減らしているか分けてみよう。まず、好調に客が来ているのは、110%以上をキープし続けるサイゼリヤ、少し前は悪かったが大きく回復傾向の幸楽苑、次いでモスフードサービス(モスバーガー)、ハイデイ日高(日高屋)、低価格ファミレスのジョイフル、F&LC(スシロー)あたりだろうか。
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