フェラーリが「8月の雪上ドライブ」を提供した意味とは? 「エスペリエンツァ・フェラーリ・オンアイス」で聞いたメーカーの真意

フェラーリが、「エスペリエンツァ・フェラーリ・オンアイス」を2025年8月に真冬のニュージーランドで開催した。
世界各地のフェラーリ・オーナーが参加した雪上ドライブ体験。ここで使われた車両は、12気筒の「12(ドディチ)チリンドリ」。
酷暑日が続く日本から到着したニュージーランドは、夜になると霜が降りるほど寒い気候だった。
会場となったのは「サザンヘミスフィア・プルービンググラウンド」で、南島のクイーンズタウンにある。

北半球が夏のとき、この「試験場」に世界の自動車メーカーが、開発中のクルマの雪上と氷上の走行テストのために訪れる。
よって、スマートフォンやカメラの持ち込みは禁止。以前、テスト中の車両を撮影して大問題を引き起こした訪問者がいたそうだ。
よって、今回の写真は、すべてフェラーリから提供されたものである。
“ショーオフ”が似合うモデルをなぜ、雪上へ?
12チリンドリは通常、長距離走行を主眼とした、いわゆるグランドツアラー。
610kWの最高出力と678Nmの最大トルクを持つ、12気筒6496ccエンジンを搭載する後輪駆動だ。

私も、一般道でのドライブはこれまでに体験済み。トルクがたっぷりあるエンジンのフィールと、意外なほど快適な乗り心地が印象的だった。もちろん、見た目も魅力的。
12チリンドリは、いってみればロデオドライブやカンヌ、はたまた広尾での“ショーオフ”が似合うモデルだ。
周囲に見せびらかしてナンボの12チリンドリと雪上ドライブとは、意外な組み合わせである。
なぜ、フェラーリはそんなことを思いついたのか。
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