「WBC」ネットフリックス独占中継に批判の声が殺到する、日本特有の根本的な理由

8月26日、ネットフリックスが来年3月に開催される第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本での独占放送権を獲得したことを発表した。
全47試合がライブとオンデマンドで配信され、地上波テレビでは中継されないことになる。この報道は大きな衝撃をもって受け止められ、批判的な声が多くあがっている。
日本においてWBCは国民的なイベントになっている。2023年に行われた前回大会では、日本代表の全試合が地上波で放送され、瞬間最高視聴率46.0%を記録した。
メジャーリーガーとしての地位を確立した大谷翔平という世界的スーパースターが、「日本代表」として日の丸を背負い、国内の選手たちと共に世界に挑む姿は、野球ファンに限らず多くの人々の胸を熱くするものだった。
地上波中継が盛り上がりに寄与
テレビの前で家族が肩を寄せ合い、街頭の大型ビジョンの前に人々が集まり、SNS上では試合展開ごとに沸き返る。その盛り上がりに地上波中継が果たした役割は大きかった。
テレビの受像機さえあれば、契約や登録といった煩雑な手続きをする必要もなく、全国どこに住む人でも同じ瞬間を共有することができた。だからこそ、普段は野球にあまり関心を持たない層も気軽に視聴することで、国民全体が一丸となって盛り上がる状況が自然に生まれたのである。
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