長嶋一茂「スタジオ退席! 」放送事故級トラブルを起こしても愛される理由
しかし、この制御不能な部分こそが彼の最大の魅力でもある。バラエティ番組において、予定調和を壊す存在は常に求められてきた。台本通りに進むだけでは視聴者の記憶に残るシーンは生まれない。一茂は収録中でも思うがままに自由に振る舞うことで、結果的にその役割を担っている。
彼は「長嶋茂雄の息子」という宿命的な肩書を背負っている。野球選手としては早々に一線を退いたが、その後タレントとして生き残り続けているのは、父の名声だけでは説明できない。
彼には「二世タレント」特有の図太さと開き直りがある。世間からどう見られても構わないという姿勢が、かえって強烈な個性を生み出しているのだ。
最終的には笑いに変えてしまう憎めないキャラ
今回の退席騒動にしても、普通のタレントなら多少は不満に思うことがあったとしても「退席すると番組に迷惑をかけてしまう」と考えて、行動を抑えるだろう。しかし、一茂にはそのブレーキがない。その危うさが視聴者にとっては良い刺激になる。
さらに、彼は意外にも「憎めないキャラクター」としての愛され方を獲得しているようなところがある。怒りっぽいところはあるが、あとに引かず、何食わぬ顔ですぐに戻ってくる。番組の空気を壊すことなく、最終的には笑いに変えてしまう。
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