テンセントのさまざまなサービスの入り口となるスーパーアプリ「微信(ウィーチャット)」は、2025年6月末時点の月間アクティブユーザー数が国内版と海外版の合計で14億1100万人に達し、前年同期比3%増加した。
微信のAI機能は絶えず拡張され続けている。4~6月期はコンテンツ閲覧時のスマート・キーワード検索、ネット通販プラットフォームの微信小店(ウィーチャットストア)の加盟店に対するAI顧客応答サービスの提供、動画投稿サービス「微信視頻号(ウィーチャットチャンネル)」のコンテンツの自動テキスト要約などの新機能が追加された。

AIのフル活用と微信を通じた(コンテンツなどの)取引増加は、テンセントのネットサービスに対する広告主の出稿意欲を刺激している。同社の「オンライン広告」セグメントの売上高は、4~6月期は358億元(約7379億円)と前年同期比20%の大幅増収を達成した。
広告の費用対効果を改善
テンセントによれば、広告コンテンツの制作、配信、レコメンド、効果分析などの各段階でAIの活用が広がり、広告のクリック率やコンバージョン率(訳注:広告をクリックしたユーザーのうち、商品購入などの行動につながった割合)が向上。それにより広告主の費用対効果がアップし、広告出稿の増加につながったという。

クラウドなどの法人向けサービス事業もAIの恩恵を受けている。4~6月期の「フィンテックおよび法人向けサービス」セグメントの売上高は555億元(約1兆1439億円)と前年同期比10%増加し、成長率が直前の1~3月期(5%増)より5ポイント上昇した。
成長加速の原動力は法人顧客によるAI関連サービスの需要の高まりだ。具体的にはAIサーバーのレンタル、(テンセントが提供するAI機能を顧客のシステムから呼び出して使える)APIサービス、技術サポートなどの売り上げが伸びている。
(財新記者:関聡)
※原文の配信は8月13日
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