老若男女を問わず"誰もがキレる"時代の処方箋…精神科医が説く「イライラ」を鎮める《3秒ルール》

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しかしここは、そっとその場を去るのが得策です。急いで5メートル離れましょう。それだけで、解決です。

PTAや地域の会合でも、ちょっと自分の意見が通らないと、明らかに態度が豹変してしまう人はいませんか。プイッと席を立ってしまったり、思い込みが強くて聞く耳を持たず、すぐに周囲とぶつかってしまったりといった人も珍しくないでしょう。

キレる要素がたっぷりの人は、付き合い方にちょっと注意が必要です。

「事」ではなく「人」にしか怒れない人

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認知が成熟していない人には、ある特徴があります。まわりの人間を敵か味方かのどちらかに分けてしまう傾向があります。一度、敵だと見なしてしまえば、その人が何を言っても反対したり、無視をしたりします。

主張が違うから反対されるならまだしも、同じ意見であっても、「あいつに賛成するわけにはいかない」という判断をします。

こういう人は、「事」に怒るのではなく、「人」に怒る人です。こんな人に対しては「物事の是非」のコントロールがきちんとできているかどうかを観察することです。距離を縮めれば、人当たりのいい人であっても、あるとき突然「キレられる=恨まれる」ということになりかねません。

「人を見たら泥棒と思え」的な生き方には賛成できませんが、世の中には「通じない人」がいることは否定できません。そんな人には怒りも通じません。

怒る前に、3秒で距離を置く。そうすることで、自分の頭も冷やすことができますし、相手の怒りを買うこともありません。自分の身を守ることにもなります。

和田 秀樹 精神科医

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わだ ひでき / Hideki Wada

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科医師を経て、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わる。『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『80歳の壁』(幻冬舎新書)、『60歳からはやりたい放題』(扶桑社新書)、『老いたら好きに生きる』(毎日新聞出版)など著書多数。

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