「地下鉄博物館」大規模改装、展示物どう変わる? 東京メトロが検討、施設の移転開業もあるか
では、将来の地下鉄博物館において、どのような展示物が追加されるのかを筆者が予想してみたい。
東京メトロは引退した車両の多くを保存している。有楽町線・新木場駅が最寄りの新木場車両基地には、千代田線で活躍していた6000系6102編成(量産第1号編成)、有楽町線や副都心線で活躍した7000系7101編成、訓練用に保存されている6000系(第一試作車)、また、丸ノ内線の中野車両基地には銀座線01系(101編成)3両編成が保存され健在。さらに、海外譲渡先のブエノスアイレスから里帰りした丸ノ内線用の500形4両のうち、3両が改修工事され、こちらも保存されている。その他にも営団地下鉄各線で活躍していたさまざまな形式が、非公式ながらも保存されている可能性も考えられる。
スペースの広い車両基地に移転する可能性は?
以前東京メトロに、保存されている車両の処遇について問い合わせたことがある。そのときの回答は、「今後の引退車両の保存方針については検討中であり、また保存方法等の詳細についても未定です」とのことだった。
全車両がリニューアル後の博物館にて保存されることは難しいだろうが、技術的価値の高い車両たちが、再び私たちの前に姿を現してくれることは期待していきたい。
展示にあたっては、現在の葛西駅高架下では難しく、移転も考えられる。高架下ではなく、大宮の鉄道博物館や京都の京都鉄道博物館のように車両基地などの敷地内に新設する可能性もあるだろう。自社の広大な敷地であり、車両基地からの線路も引き込めることから、定期的に保存車両の入れ替えも可能である。
なお、2021年にオープンした小田急電鉄の「ロマンスカーミュージアム」も、海老名検車区に隣接する形で建設されており、保存車両の設置が車両基地内で行われた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら