「トランプ関税」の検索トレンドを調べてわかった株価の行方

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そこで、より深刻に捉える検索を把握するため、「トランプ関税」と「影響」という2つのワードをともに検索した件数の推移を見てみました。ここでは「トランプ関税&影響」と呼ぶことにします。

シンプルな「トランプ関税」の検索数と比較するために、「『トランプ関税』検索数」と「『トランプ関税&影響』検索数」の差をグラフ化しています。下図の青い棒グラフがゼロを下回ると、「トランプ関税&影響」の検索数が相対的に増えていることを表します。

一方、日経平均株価は前日比を示しています。ピンクの折れ線グラフがゼロを上回ると、当日の株価が上昇したことを意味します。実際に下図では、棒グラフ(検索数の差)と折れ線(株価の前日比)が足元でも連動しています。

日経平均株価の騰落率との関係は?

さらに、検索数の差が翌日の株価予想にどの程度利用できるのかも見てみましょう。「『トランプ関税』検索数」と「『トランプ関税&影響』検索数」の差がプラスとなった日の翌日の日経平均株価の騰落率との関係を調べました。

その結果、検索数の差がプラスの翌日の日経平均株価は、72%という比較的高い確率で上昇しました。足元の検索数の差はゼロを大きく上回っていることから、目先はマイナス圏になりにくく、しばらく株高が期待できそうです。

吉野 貴晶 青山学院大学大学院 青山ビジネススクール 客員教授

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よしの たかあき / Takaaki Yoshino

金融情報誌「日経ヴェリタス」アナリストランキングのクオンツ部門で、記録的となる16年連続で1位を獲得した後、ニッセイアセットマネジメントに入社。大学共同利用機関法人 統計数理研究所のリスク解析戦略研究センターで客員教授を兼任。青山学院大学大学院国際マネジメント研究科(MBAコース)で経営戦略、企業評価とポートフォリオマネジメントの授業の教鞭も取る。代表的な著書に『No.1アナリストがプロに教えている株の講義』(東洋経済新報社、2017年) 。

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